コラム
公開日 2025.01.30
住宅性能評価とは?
近年頻発している自然災害の一つに地震がありますが、これからはより耐震性の高い新築住宅を・・・とお考えのビルダー様は多いのではないでしょうか。
現在さまざまな認定取得制度がある中で、耐震性を評価項目としているものに長期優良住宅認定や住宅性能評価などがありますが、今回は耐震性や耐久性に加え、省エネ性などの住宅性能を評価する「住宅性能評価」について解説していきたいと思います。
🔳住宅性能評価制度の概要
そもそも住宅性能評価とは、1999年に制定された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づいており、住宅の品質や性能を客観的に評価し、住まいの安全性や快適性を確保するための制度です。
2000年に正式にスタートし、消費者が安心して住むことができる住宅を提供することを目的としています。
この制度は、耐震性、断熱性、省エネルギー性能など、さまざまな性能指標を基に住宅を評価し、評価結果を「住宅性能評価書」として提供します。
なお住宅性能評価には2つの審査基準があり、1つめが設計段階で住宅性能をチェックする「設計住宅性能評価」、2つめが建設段階で設計性能評価通りに施工されているかをチェックする「建設住宅性能評価」です。
🔳住宅性能評価の目的とは?
住宅性能評価の主な目的として、具体的には、以下のようなものがあります。
・安全性の確保: 地震や火災などの自然災害に対する安全性を評価し、住民の生命を守る。
・快適性の向上: 温熱環境や音環境など、住まいの快適さに影響を与える要素を評価する。
・省エネルギー性能の向上: エネルギー消費を抑え、環境負荷を軽減する住宅を促進する。
・資産価値の向上: 高性能な住宅はその価値が高まり、将来的な資産としての評価が期待できる。
🔳住宅性能評価の主な評価項目とは?
住宅性能評価制度には、以下のような主要な評価項目があります。
・構造の安定:地震や台風などに対する耐久性や安全性
・火災時の安全:延焼防止性能や避難安全性
・劣化の軽減:建材や構造の耐久性、メンテナンスのしやすさ
・温熱環境:断熱性能やエネルギー効率
・空気環境:換気性能や室内空気の質
・音環境:遮音性能など
・高齢者等への配慮:バリアフリー設計や安全性
🔳省エネルギー法と住宅性能評価
省エネルギーに関する法律は、エネルギーの効率的な使用を促進し、温室効果ガスの削減を目指すために設けられています。
2006年には「改正省エネルギー法」が施行され、建築物の省エネルギー性能の向上が求められるようになりました。
この法律は、特に新築住宅に対して、一定の省エネルギー基準を満たすことを義務付けています。
この省エネルギー法と住宅性能評価制度は密接に関連しています。
住宅性能評価制度では、省エネルギー性能を評価するための「省エネルギー対策等級」が導入されており、住宅がどの程度の省エネルギー性能を持っているかを示します。
この等級は、建物の断熱性やエネルギー効率を反映しており、消費者にとっても重要な選択基準となります。
🔳住宅性能評価制度の発展
住宅性能評価制度は、その後も進化を続けてきました。
特に、環境問題やエネルギー問題が顕在化する中で、住宅の省エネルギー性能が重要視されるようになりました。
これに伴い、評価基準や評価項目の見直しが行われ、より高い性能を求める住宅の設計や建設が促進されています。
2025年以降の省エネルギー基準の強化との相乗効果により、住宅性能評価制度はさらに重要性が増しています。
また住宅性能評価書を取得した場合、消費者は、補助金対象や地震保険料の割引などを受けられるメリットがあります。
今後さらに増え続ける消費者ニーズの解決手段のひとつとして「住宅性能評価制度」をご検討されてみてはいかがでしょうか。
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