コラム
公開日 2025.01.29
外皮性能計算の方法
2025年4月以降に着工するすべての建築物に対して必要になる「省エネ適合判定通知書」、格段に増える設計業務量にお悩みの方は少なくないと思います。
「省エネ適合判定通知書」の取得に必要な省エネ性能を示す「BEIの値」(※1.0以下であることが条件)を求めるためには、「外皮性能」と「一次エネルギー消費量」ふたつの指標のが必要になります。
ここでは、そのうちのひとつ、「外皮性能計算」の計算方法を簡単に説明しましょう。
🔳外皮性能計算の方法
外皮の断熱等性能等級判定は、「外皮平均熱貫流率:UA値」と「冷房期の平均日射熱取得率:ηAC値」のふたつで構成されています。
「外皮平均熱貫流率:UA値」とは、室内と外気の熱の出入りのしやすさの指標です。
UA(W/㎡・K)=(単位温度差当たりの外皮総熱損失量/外皮総面積)
「冷房期の平均日射熱取得率:ηAC値」とは、太陽日射の室内への入りやすさの指標です。
ηAC=(単位日射強度当たりの総日射熱取得量/外皮総面積×100)
計算の手順
①外皮の部位ごとの熱貫流率「U値」を求める(屋根・天井・外壁・床・基礎等)
計算書は一般財団法人 住宅性能評価・表示協会が公表している様式を用いて行うことができます。
ただし、計算過程が確認できるものであれば、どのようなソフトを用いても構いません。
外皮の部位ごとの断面構成を、使用する材料の厚さ「d」や熱伝導率「λ」をもとに、入力していきます。
②外皮の面積を求める
外皮の各部位ごとに表面積を求めます。
③「外皮平均熱貫流率:UA値」を求める
各部位ごとに貫流熱損失[W/K](面積×熱貫流率×温度差係数)を求め、その合計を外皮の総面積で割ることで「外皮平均熱貫流率:UA値」が求められます。
④基準値と比較する
国土交通省告示第265号の別表第10で定める地域の区分にしたがって、該当地域の基準値と比較します。該当地域の基準値以下になることが必要です。
地域ごとの基準値には、それぞれ等級の基準値も定められており、それとひかくすることで外皮の断熱等性能等級がわかります。
なお、計算にあたって、面積算出の根拠や使用している材料を明示することが必要になります。
さらに、使用している材料の性能を証明する書類の提出も必要になります。
このように流れを見ていくと、省エネ適合判定に必要な省エネ性能を示す「BEIの値」を求めるため、「外皮性能計算」をするには、多くの時間が必要になりそうですね。
新しい法令への対応は省エネ計算をアウトソーシングすることである程度軽減可能です。
増え続ける設計業務の解決の手段のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。
☆「外皮性能」と「一次エネルギー消費量」の計算なら木造構造省エネ計算サポートセンターにお任せ☆
木造構造省エネ計算サポートセンターでは、省エネ適合判定に必要な「外皮性能」と「一次エネルギー消費量」の計算をお任せいただけます。
貴社の設計業務量を抑えつつ、省エネ適合判定をスムーズに進めることができます。
もちろん、建築確認申請と併せてワンストップでお任せいただくこともできます。
お問い合わせ
お電話はこちらから
025-384-8805